インバウンド需要の風向きと波に乗る戦略のポイントとは?

インバウンド需要を活用した事業やマーケティング戦略のポイントを事例で解説し、今後のインバウンド需要の展望と対策を紹介しています。

Posted By Tatsuro Namikawa

日本の訪日外国人観光客が増加し、活気ある過去の日本の姿に戻りつつあると嬉しい反面、外貨為替の急変動や世界情勢の悪化などめまぐるしく世界が変化しています。
「果たしてインバウンド需要は今後どのように変化していくのだろうか」と懸念をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
今回は、インバウンド需要の課題や問題点を様々な方向から着眼し、この変化に柔軟に対応できる事業戦略やリスクを回避する施策を企てられるように、インバウンド事業の波に乗るポイントを解説していきます。
具体的に、注目されているインバウンド向け商品やサービスを紹介し、インバウンド需要を活用した事業戦略やSNSなどを利用したマーケティングについて解説していきます。インバウンド広告のメリットや種類は別記事でご紹介しています。

目次

  1. インバウンド需要の意味とは?
  2. 今後のインバウンド需要の影響にどう対策していく?
  3. インバウンド需要で注目されている商品やサービス
  4. インバウンド需要を活用した事業戦略のポイント
  5. まとめ

 

インバウンド需要の意味とは?

インバウンドの需要としての旅館で日本を体験する訪日外国人観光客

「インバウンド」というワードは、ニュースやインターネットでもよく登場するようになってきました。
様々なシーンで利用される言葉ですが、主に観光業界で使われてると「訪日外国人観光客」という意味になります。
今回は、「インバウンド需要」に注目していきますが、「インバウンド需要」とは訪日外国人観光客に対する日本の商品やサービスの需要のことを意味します。
私たちも海外旅行へ行った際に、現地でショッピングをしたりサービスを受けたりすると思います。
それと同様に、日本へ来た外国人観光客に向けてより多くの商品やサービスを提供することで日本国内で需要を生みます。

今後のインバウンド需要の影響にどう対策していく?

日本の円安でインバウンド需要が増加し飛行機で旅行にいく外国人観光客

日本の円安拡大

円安拡大の影響もあり海外からの訪日観光客の流入増加を見越した水際対策が緩和され、インバウンド需要に期待の光が見えてきました。
日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数(2022 年 11 月推計値)によると、「10月より⽇本政府が個人旅⾏の受⼊れや査証免除措置の再開等を実施したことを受け、11月の訪⽇外客数は 934,500人と、前月 498,600人から倍近くの伸びとなった。2019年同月比では、4割近くまで回復している。 」と発表しています。

インバウンド消費が進行し需要が増加しているため、インバウンド事業にチャンスが到来する可能性があると考えられます。
海外を許点にするブランドやサービスのローカライズやデジタルマーケティングを実施する、東京都にオフィスを構えるグローバルデジタルマーケティングのハンブルバニーはインバウンド向けにAPAHOTELSのウェブサイトデザインをアップデートを手掛けました。
ホテルの予約率を高めることを重視し、直感的にサイト内をブラウズできるようなサイトを制作しました。

世界的に高評価の日本

日本は世界的に好評で、インバウンド需要に追い風が吹いている兆候があります。
世界経済フォーラム(WEF)が発表した2021年の「旅行・観光魅力度ランキング」で、117の国と地域を対象に調査したもので、日本が初めて魅力度ランキング1位に選ばれました。
トップ10は以下のような結果になっています。

世界の旅行・観光の魅力度ランキングで1位を獲得した日本で増加するインバウンド需要

*出典:世界の旅行・観光の魅力度ランキング


旅行や観光に関する112項目の指数をもとに総合的に評価している格付けされています。
日本は、鉄道や航空などの公共交通機関の交通インフラの充実さとサービス、また、世界文化遺産や文化財、治安の良さなどの観光や旅行に関しても高評価されています。

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インバウンド需要で注目されている商品やサービス

インバウンド需要が高い日本観光と体験

訪日外国人と観光事業

訪日外国人観光客は、買い物を目的とした旅行の他に日本でしか体験できないアクティビティをすることも人気を集めています。
9月時点での国籍別訪日外客数(2022年)を見てみると、1位が韓国(32,764人)、2位がベトナム(30,871人)、3位がアメリカ合衆国(17,965人)、4位が中国(17,590人)、5位がインドネシア(9,186人)となっています。

温泉や神社・仏閣、日本庭園のような日本文化の伝統や歴史と触れる散策や、都市公園や賑やかな繁華街を楽しむスタイルも従来から人気です。
近年は、のどかな自然景観を楽しみ、郷土料理を食べて田舎暮らしを体験するようなサスティナブル観光も増加しています。

消費財インバウンドマーケット

インバウンド需要向けショッピングに対して、日本各地で活発にプロモーションが実施されています。
急激な円安の影響により、ブランド品の価格が海外より日本での価格の方が安く、日本のデパートでは訪日外国人がラグジュアリーブランド商品や高級時計などを購入しています。
その背景では、競争の激しい各デパートや免税店では、訪日外国人向けクーポンを配布したり、多言語に対応したフロア案内を整備するなどの工夫が凝らされています。
また、青森の商業施設「A-FACTORY」では、りんごを含む特産物を販売するショッピング体験の提供し、来場者の1割は台湾を中心とした訪日客が占めておりインバウンドに人気となっています。

インバウンド需要を活用した事業戦略のポイント

インバウンド需要の増加に対応するグローバル人材
インバウンド需要を活用した事業戦略のポイントを事例を踏まえて紹介します。

インバウンドSNSの活用

ラグジュアリーファッション・カフェなどのライフスタイルブランドであるELLEブランドのインスタグラムSEO対策を実施し、インバウンドユーザーが検索する最新ライフスタイル情報の関連ハッシュタグを最適化しました。
ニーズを徹底的にリサーチ・分析し、日本市場でフォロワーとエンゲージメント(認知拡大)を高めるために有効なハッシュタグリストを作成しました。
その上で、インスタグラムSEOのデータを明確な数値を分析することでマンスリーでデータを明らかにし、感覚やトレンドだけではない、データ・ドリブンな戦略立案へ繋げるられるように取り組みました。
詳しくは、ELLE: インスタグラムSEO対策での海外ブランドのローカライゼーションをご覧ください。

インバウンド人材育成と活用

急増したインバウンド需要に対応できるグローバル人材の人手不足感が大きく高まっています。
その中でも、奈良と大阪に6つの個性の異なるホテル・宿泊施設を経営するワールド・ヘリテイジは、インバウンド需要に対応すべくグローバル人材を積極採用している企業の中の一社です。
中国、香港の外国人材に加え、近年はベトナムの方の採用も増加しており、日本の文化を習得して世界へ発信できるように社内や各施設内の人材交流を促進しています。
今後もグローバル人材の活躍に期待されていくでしょう。
(参照: 「総合観光企業」として外国人材を積極活用)


まとめ

鉄道や航空などの公共交通機関の充実さや世界文化遺産や文化財の魅力など世界的に高く評価される日本。
インバウンド需要がますます回復していきインバウンド事業にチャンスが到来する考えられています。

その中で、日本でしか体験できないアクティビティーや田舎暮らしを体験するようなサスティナブル観光を促進したり、インバウンド需要向けプロモーションを実施するなどのインバウンド事業戦略が重要となってきています。具体的に、SNSを活用したインバウンド向けの情報発信やインバウンド需要に対応するグローバル人材の採用などの施策が注目されていくでしょう。
インバウンド需要の波に乗り、日本の活気を取り戻していくことを切に願っています。

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