【日本市場での成功事例】Trezor・LINE広告運用

クライアント情報
プロジェクト種別:
| 業種: | 暗号資産セキュリティハードウェア |
| 製品: | Trezorハードウェアウォレット(Safe 5、Safe 7 ほか) |
| ターゲット: | 資産防衛の意識が高い、日本の暗号資産保有者・資産形成層 |
| 目的: | LINEディスプレイ広告を軸にローカライズとCRO(コンバージョン率最適化)を組み合わせ、日本で「ハードウェアウォレット」という製品カテゴリーとTrezorブランドの認知を確立、需要を購入へつなげる |

お客様の声
(Trezor様より)
日本市場向けのローカライズを軸にしたパフォーマンスマーケティングと、LINE広告キャンペーンの支援をHumble Bunnyにお願いしました。
日本でのLINE運用について、深い専門性と顧客に対するきめ細かな理解、そして的確なクリエイティブセンスはすばらしいものでした。
コミュニケーションも最高で、つねに迅速な対応でした。
高い戦略性で、私たちのマーケティングの方向性とブランドを日本市場に適応させるうえで、大きな力となってくれました。
― マトヴェイ・ポドゴルノフ(Trezor ペイドメディア最高責任者) ―
Trezorは、世界初のハードウェアウォレットです。ユーザーの秘密鍵(private key)をオフラインで保管するための小型デバイスで、暗号資産を安全に守ります。
日本市場での課題は、そもそもハードウェアウォレットの存在自体がほとんど知られておらず、その必要性すら認識されていなかったことでした。決定的に重要な「製品カテゴリーそのものの認知形成」を、ゼロから積み上げる必要があったのです。
どんな成果があったのか

LINEでのブランド認知キャンペーンの成果を、「ターゲット層が実際に反応したか」「ブランドが成長したか」「購買意欲が高まり始めたか」という3つの観点で評価しました。
- 指名検索が過去最高を記録:日本における「Trezor」の検索需要がGoogleトレンドの計測史上最高値に達し、一般名詞として使われる「ハードウェアウォレット」を大きく上回りました。プロジェクト期間を通じて、指名検索と一般名詞いずれの検索も伸びています。
- 購買意欲が加速度的に増加:カート追加数はひと月で急増した後も、プロジェクト終了まで伸び続けました。
- LINEが日本語サイトへの最大の流入元に:他のあらゆるチャネルを上回る数値を出しました。
プロジェクトの詳細
日本ではハードウェアウォレットというカテゴリー自体の認知が低く、「取引所に預けたままの手軽さ」を超えることが一番の課題でした。Trezorの検討・導入を促すには、消費者の習慣を大きく変え、「慣れないツール(ハードウェアウォレット)を使う」という行為への抵抗感を乗り越えてもらう必要があったのです。
このような背景を考えると、全国規模のリーチ力を持つプラットフォームでのキャンペーンが不可欠だと判断しました。日本でほぼすべての人が毎日開くアプリの1つがLINEです。ファネルの入り口で全国のオーディエンスに接触し、持続的な認知を築ける数少ない場所だと考え、LINE広告運用をご提案しました。
LINEヤフーのネットワークでディスプレイ広告を配信。目標はシンプルに1つだけ「市場を啓蒙し、Trezorを身近な存在にすること」に絞りました。メッセージは「築いてきた資産を守る」を軸に、株式・NISA・不動産と積み上げる資産形成のいちばん上に暗号資産を位置づけ、Trezorは「その安全な保管場所」だと示しました。

当社の商標であるTrueVP®フレームワークで開発した、核となるバリュープロポジション(価値提案)の一例が、「取引所に依存せず、複数の暗号資産を、安全かつ自分の管理下でひとつにまとめる」です。
Humble Bunnyの日本のLINE広告クリエイティブシステム
クリエイティブテスト:
見出し5パターン×説明文5パターン・画像最大15点を組み合わせたさまざまな形式のレスポンシブ広告を配信。反応を収集・分析し、背景色や価値訴求のフック、CTA、ソーシャルプルーフ(第三者の実績・評価)要素まであらゆる変数を検証しました。- 効果のあったコンセプトをすべての広告で採用:
勝ちパターンのアイデアは、すべての広告サイズ(600×400・1080×1080・1200×628)に展開し、LINEの配置面を最適化。なかでも一等地であるトークリスト最上部の広告に注力しました。
最適化し直したターゲティングと配置面で勝ちクリエイティブを再投入:
キャンペーン最高のクリック率を記録したのは、新作の広告ではなく、「強い広告」の設定を強化して再度配信した過去の広告でした。 - 勝ち要素の再組み合わせ:
ダークな背景とリスクを問いかける文言、国内メディアのロゴを配したソーシャルプルーフのフッター、大きな製品画像、そして絞り込んだ短いテキスト。これらの「勝ち要素」を掛け合わせた新しい広告セットを作りました。 - クリエイティブテスト:
見出し5パターン×説明文5パターン・画像最大15点を組み合わせたさまざまな形式のレスポンシブ広告を配信。反応を収集・分析し、背景色や価値訴求のフック、CTA、ソーシャルプルーフ(第三者の実績・評価)要素まであらゆる変数を検証しました。 - 効果のあったコンセプトをすべての広告で採用:
勝ちパターンのアイデアは、すべての広告サイズ(600×400・1080×1080・1200×628)に展開し、LINEの配置面を最適化。なかでも一等地であるトークリスト最上部の広告に注力しました。
最適化し直したターゲティングと配置面で勝ちクリエイティブを再投入:
キャンペーン最高のクリック率を記録したのは、新作の広告ではなく、「強い広告」の設定を強化して再度配信した過去の広告でした。 - 勝ち要素の再組み合わせ:
ダークな背景とリスクを問いかける文言、国内メディアのロゴを配したソーシャルプルーフのフッター、大きな製品画像、そして絞り込んだ短いテキスト。これらの「勝ち要素」を掛け合わせた新しい広告セットを作りました。
LINE広告のクリエイティブテスト例
以下は日本で配信したTrezorのLINE広告クリエイティブの数々です。リスク啓蒙、製品ローンチ、ソーシャルプルーフ、プロモーション、季節限定オファー、紹介キャンペーンまで、ありとあらゆる形式でテストを行いました。
勝ちパターンを見つけ出せたのは、幅広いバリエーションを徹底的に検証し続けたからこそ。これがクリック率を押し上げる原動力になりました。
レポーティングと3/2/1分析:広告パフォーマンスとGA4のトラフィック・コンバージョンデータを網羅したビジュアルレポートを毎月作成。あわせて「ハイライト3つ・アノマリー(異常値)2つ・学び1つ」のデータ分析を「何が起きたのか、理由は何か、次に何をするか」が明確に伝わる形でお届けしました。
飛躍のきっかけ
私たちはある1か月を「最適化期間」に指定。新規クリエイティブの追加も予算の増額も行わず、次の施策だけを実施しました。
広告ターゲティングを一等地のLINEトークリスト面に絞り込み/オーディエンスから18歳未満と購入意向の低いトラフィックを除外/投資・電子マネー・NISA・金・取引所のセグメントに集中。反応が見られた都市部の投資意識が高い高年齢層への入札を強化しました。
この「最適化のみ」の1か月で、クリック率は+71.6%上昇し、アクティブユーザー数は目標を上回りました。
翌月にはさらに+141.8%伸び、キャンペーン期間中で最も成果を上げた1か月となりました。
*ただこの月はTrezorのグローバルなSafe 7発売や暗号資産市場の上昇とも重なっており、最適化だけが要因とは言い切れません。それでも、パフォーマンスが良好に向かっていることは明らかでした。

- 購買意欲の増加:LINE経由のカート追加数は毎月伸び続け、直近2か月は開始2か月のおよそ8倍に達しました。
- 新規ユーザーが最速で増加:12月から5月まで新規ユーザーが毎月増え続け、リピーターの伸びを上回りました。Trezorの新しい顧客層を開拓し、ファネルの入り口を広げるという狙いどおりの結果です。
検索データの変化
LINEキャンペーンが軌道に乗るとともに、日本でのTrezorブランドの検索需要は計測史上最高値まで上昇。その時点で製品カテゴリー全体のトレンドを大きく上回りました。指名検索・カテゴリー検索の双方が、プロジェクト期間を通じて伸びています。
実のところ、直近3か月を開始3か月と比べると、すべての数字がめざましく伸びたわけではありませんでした。
- 「Trezor wallet」の検索順位は大幅に上昇
- 「Trezor」は緩やかに上昇
- 「ハードウェアウォレット」は微減。
- なお「コールドウォレット」は一時的なスパイクによる上昇とみられます。
一方、ユーザーは一般名の「ハードウェアウォレット」で検索してTrezorにたどり着くのではなく、最初からブランド名や製品モデル名でTrezorを検索しています。「Trezor vs Ledger」(+250%)や「Trezor Safe 5」(+200%)といった指名での比較検索の大きな伸びは、同じ買い手が購入の意思決定へ近づいていることを示しています。
LINE広告運用で得た知見
信頼は値引きに勝る
「ブラックフライデーの割引広告」が振るわなかった一方、反応が良かったのは安心感とリスクに焦点を当てた広告でした。落ち着いた信頼訴求の広告が、その月の平均クリック率の2倍超を記録した月も。このカテゴリーでは、損失への不安と安全性の証明こそが人を動かすことがはっきりしました。
刺さるひと言が、スクロールを止める
トークリスト広告では長いコピーは途中で切れてしまうため、シンプルな短いコピーが効果的でした。今回キャンペーン史上最高のクリック率を出したのも、短文コピーの広告です。メッセージの長さは常に配置面に合わせ、長めのコピーでも冒頭部分にメインフックやバリュープロポジションを置くことを徹底しました。
ローカライズとCROで、購入までの「壁」をなくす
いくら広告が良くても、ランディングページのエラーを直すことはできません。
LINEからのトラフィック拡大に伴い、日本語サイトの購入画面も見直し、具体的な改善を行いました。3月にはカート追加数が1,300%超も跳ね上がったにも関わらず、購入数は横ばい。この原因は、米ドルで価格表示していたことではないかと思われました。(これは事前にレビューでも指摘していた項目でした)
Humble BunnyのLocaRISE® 「8つのレンズ」が、日本でのコンバージョン率をどう伸ばすのか?詳しくはこちらをご覧ください。

| 改善前 | 改善後 |
|---|---|
| サイト全体で価格が米ドル表示 | 価格を日本円で表示し、価格が分からないことによる迷いを解消 |
| 直訳調で硬い日本語コピー | 自然で柔らかく、信頼感のある日本語コピーに |
| 英語のままの製品仕様・カラー名 | すべて翻訳し用語を統一 |
| 欧米式の入力項目順と、半角英字しか入力できない購入画面 | 日本式の項目順と日本語入力に対応 |
広告にもっとも反応が高かったのは55歳以上の層でした。そこでこの層に向けて、技術仕様より「安全」と「安心」を軸にした専用ランディングページと広告セットを提案しました。
成果の背景にあった要因
マーケティングの成果が、単独の施策だけで生まれることはほとんどありません。プロジェクト期間中の数字には、LINE広告以外の複数の要因も影響しています。
- 暗号資産市場の上昇:価格が上がれば、カテゴリー全体で検索・関心・購買が増え、指名検索と一般検索の需要がともに押し上げられます。
- 日本の2026年税制・規制改正:暗号資産の扱いが見直されることで、広告とは無関係に、セルフカストディ(自己管理)とセキュリティへの世間の関心が高まりました。
- Trezorのグローバル製品ローンチ:Trezor Safe 7の世界同時発売とそのPRは、当社の国内施策とは別に、日本を含む世界中で指名検索への関心を押し上げた可能性があります。
- 季節性とプロモーション:ブラックフライデー・年末・セール期には、注目度も購買も動きます。
LINEというチャネルは、クリック率の着実な上昇をもたらし、単一チャネルとして日本語サイトへの最大の流入元となりました。そしてその期間は、ブランドの検索需要が計測史上最高に達した時期とも重なっています。
私たちの仕事の進め方

- TrueVP®。バリュープロポジションを抽出する、当社独自のフレームワークです。
- TrueTrack®。勢いを示す「シグナル」、チャネル単位のデータを示す「コアKPI」、事業の核心を測る「サクセスメトリクス」。そのすべてにベンチマークと具体的なKPIを設定します。
- 3/2/1分析。ハイライト3つ・アノマリー2つ・本質的な学び1つを毎月分析してお届け。「何が起きたのか、理由は何か、事業目標の達成に向けた具体的な次の一手は何か」まで深掘りします。
- ローカライズファーストの成長設計。ファネルの不備が広告パフォーマンスの足かせにならないように検証します。
Trezorのような成果を、御社でも実現しませんか?
日本市場でどこを伸ばしたいかをお聞かせください。私たちの取り組みを無料で具体的にご提案します。































